相模原市立津久井中央小学校 支援級のイベント「あすわくカフェ」に行ってきました

相模原市内の特別支援学級(以下支援級)は、人数も行事などの取り組みも、学校によって様々です。
今回は、2/25(火)に津久井中央小学校(神原由香里校長)の支援級「あすなろ級」で行われたイベント、「ありがとう あすわくカフェ」の様子をお届けします。
「あすわくカフェ」は、あすなろ級の子どもたちが、地域の方と協力して学校内にカフェを開き、日頃お世話になっている地域の方を招待しておもてなしをする、という活動です。

カフェになった教室を訪れると、入口で子どもたちが元気に迎え入れてくれました。
看板には「おいしいクッキーやけました!くつろぎのひとときを…」
「ぼくたちはクッキーを作りました。みんなが笑顔になるクッキーです」とのおもてなしの言葉が。
そして受付台には、なんとおしゃべりするロボットもいました(動画左側)。
こちらは、2年生がプログラミングやレゴの組み立てを自分で行い、声も吹き込んで制作した作品だそうです。ぴあっとメンバーや訪れた地域の方々も驚いていました。
また教室内でも机の淵を回るロボットがご案内をしていました(動画右側)。
子どもたちは、いらっしゃる予定のお客様の名簿を見ながら、「お名前を教えてください。」「ぴあっと様2名いらっしゃいました!」と元気な声で席に案内をしてくれました。
教室内は綺麗に飾り付けられており、テーブルクロスが敷かれた机の上には、折り紙の花も飾られていました。
子供たちは、案内係、食べ物を運ぶ係、レジ係など、役割を分担して、みんな真剣に取り組んでいました。

机はかわいいテーブルクロスと折り紙の花。

案内された席につくと、すぐに担当のお子さんがメニューの説明に来てくれました。
「あすチョコクッキーとお茶、スマイルも注文できますよ」
そして注文するとこれまたすぐに、運ぶ係のお子さんがお茶と、綺麗にラッピングされたクッキーを運んできてくれました。
早速いただくと、ナッツが香ばしく、口の中でほろほろと崩れる、とても美味しいクッキーでした。
子どもたちが「お味はどうですか?」と声を掛けてくれます。
クッキーは午前中にみんなで焼いたそうです。
またスマイルを注文してみると、にっこりとかわいい笑顔を見せてくれ、とてもほんわかした気持ちにさせてもらいました。




お客様は、見守り隊の方や、絵本の読み聞かせのボランティアさんなど、子供たちが普段お世話になっている方々だそうです。クッキーを食べた皆さんは、口々に「おいしい!」と満足そうなご様子。
「初めて来たけどとてもいい」「子どもたちと直接話ができて嬉しかった」といった声もあがっていました。


お会計では、来店時に1人1枚渡されていた、紙製の「100円」をレジ係さんに渡します。
「ありがとうございました!」と最後まで笑顔の接客をしていただきました。


子どもたちは、このカフェを開くにあたり、事前に粘土でクッキーを作る練習をしたり、招待状を作ったり、接客の練習をしたりと、2学期から準備を重ねてきたそうです。

そして、クッキー作りについては、小学校近くのシフォンケーキ専門店「メナジエーる」のお店の方にレシピを聞き、作り方を教わったそうです。
カフェ当日も子どもたちを見守っていたメナジエーるのお店の方は「元気よく接客できていた。みんなが大人になって仕事に就いたとき、小学校でどうやったかなと、ちょっとでも覚えていてくれると嬉しい」と子どもたちの様子を振り返っておられました。
カフェを運営し終えた子どもたちからは「ありがとうとか美味しいって言われるのが嬉しかった」「勉強になった」「またやりたい」といった感想があがっていました。


学校と地域の方が連携し、子どもたちがいきいきと活躍できる、本当に素敵な取り組みだと感じました。
一人一人役割を分担し、みんなで作り上げてきた「あすわくカフェ」。
教室を使った小さなカフェは、みんなの大きな満足と笑顔を引き出してくれる、温かい場所でした。


ちえ
ぴあっと発達情報サイトみかた編集部。
みかたはNPO法人ぴあっとが運営している「相模原×こどもの発達支援情報サイト」です。
“こどもの発達のみかたをふやす”をモットーに、企画を考え、取材したり、編集したりしています。